事故
結婚して3週間後、事故にあいました。妻は、エアコンのよく効かない所沢の古いアパートで、毎日、汗だくになり、慣れない家事の合間に、一人で引越し荷物を片付けていました。ほとんど北海道でしか暮らしたことがない彼女にとって、梅雨明け直後の暑さは、想像をはるかに超えていたようです。炎天下の配送に疲れ果てて帰る私は、いつも無口で、良い話し相手になってあげることもできませんでした。
どこか涼しいところに行きたいと言うので、思い切って休みをとり、軽井沢に行くことにしました。土日も祝日も、すべて教会の行事で埋まっていたので、平日に休みをとるしかなかったのです。明日は軽井沢に行くという日の夕刻、配達を終えた私は、いつものように、原付で練馬から所沢のアパートに向かいました。
西武線所沢駅西口の富士銀行(当時)からダイエーに向かう道は、車が渋滞しており、まったく動きがありませんでした。あと数分で自宅でしたので、早く帰りたかった私は、ずらっと並ぶ車と歩道の間を、すり抜けて行きました。すると突然、数メートル前で、タクシーが自動ドアを開けたのです。車が動かないので、お客さんが急に降りると言ったらしく、後方を確認せずに開けたということを後で聞きました。
「ぶつかる」と思った私は、ブレーキをかける間もなく、瞬時に左の歩道側に倒れ込みました。幸い、歩道側に障害物はなかったのですが、ぎりぎりの所でタクシーのドアを避けきれず、右ひざの少し上、太腿の外側部分がドアの左端に接触しました。骨が折れた感じはなかったので、ただの打撲かと思ったのですが、タクシーの運転手は後のことを考えてか、救急車を呼ぶと言います。そこで、目の前にあった公衆電話から、家に電話しました。「交通事故にあって、これから救急車で運ばれる」と言うと、妻は真っ青になって、アパートから駆けつけて来ました。
初めて救急車に乗り、何だか少し、嬉しいような気持ちもありましたが、お医者さんの話では、筋肉が切れたので入院だと言うのです。「軽井沢がパーになった」と思いました。会社や教会には、突然休むことになったので、迷惑をかけましたが、しかし、ギブスがとれ、復帰するまでの1ヶ月間、私にとっては良い夏休みの時となりました。妻とゆっくり話をする時間もとれ、仕事に復帰する前日には、軽井沢に行くこともできたのです。
「イエスは彼らに、『さあ、あなたがただけで、寂しい所へ行って、しばらく休みなさい』と言われた。人々の出入りが多くて、ゆっくり食事する時間さえなかったからである。」(マルコ6:31、新改訳第3版)
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