週刊誌
新しく赴任された総務部長は、私を全社運動以外にも活用したかったらしく、総務部がらみの他の仕事にも、ちょこちょこ顔を出すことになります。一つは、新卒採用のイベントで、大学生相手に全社運動の話をしてくれ、ということでした。何だかちょっと、「人寄せパンダ」のような気分がしましたが、初対面の若者たちの前で話をするのは、私にとってはいい経験になりました。
確か、新入社員向けの研修に、かり出されたこともあります。こちらは、研修の企画自体にはタッチしていませんでしたので、何をしたかよく憶えていませんが、新人たちの「良きお兄さん」役か何かが、期待されていたのでしょう。今なら、メンターだとか、コーチだとか呼ばれ、きちんとした仕組みができているのかもしれません。
一番印象に残っているのは、週刊誌の取材です。総務部としては、ユニークな人材が活躍できる会社だということをアピールしたかったのか、オン(会社)とオフ(教会)を上手に使い分けているビジネスマン(?)として、ある週刊誌に私が紹介されることになりました。
取材に来られた記者の方は、製造業では見かけないような、ちょっと小粋でエキセントリックな男性で、掲載する写真は、教会で撮りたいと言います。日曜日の礼拝では、私が前に出て、ソングアシスト(賛美リーダーのサイドボーカル)をしていると言うと、その姿を写真に収めたいと思ったようです。礼拝中には撮影できなかったため、礼拝終了後、歌っているフリをした写真を撮っていただきました。(これは、ヤラセですね!)
どちらかと言うと、ビジネスマン向けの週刊誌で、教会の人は、おそらく読まないだろうし、あまり関心もないだろうと思い、教会では特に話をしませんでした。すると、ある日突然、牧師から、その記事を見たと言われます。出張のため、新幹線で移動中、車内に置き去りにされていた週刊誌を手にし、私の写真を発見したと言うのです。天使が、そこに置いていったのでしょうか。これには驚きました。
アヤシイ週刊誌でもなく、悪いことをしたわけでもありませんでしたが、たとえ黙っていたとしても、もちろん神様はすべてご存知であり、時が来たら、隠し事も明らかにされます。この出来事は、後々まで、一つの教訓となりました。
「おおわれているもので、現されないものはなく、隠されているもので知られずに済むものはありません。」(マタイ10:26、新改訳第3版)
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