バレンタイン
聖書の中には、神様からのメッセージを、命懸けで語った人たちが数多く出てきます。エジプト王パロ(ファラオ)のもとに遣わされたモーセ、イスラエル王ダビデに罪を指摘したナタン、偽預言者たちと対決したエリヤ、国の滅亡を予告したエレミヤなど、旧約の預言者たち。そして、十字架につけられたイエス・キリストと、その復活を宣べ伝え、世界中で殉教していった弟子たち。信教の自由が保障されていない国々では、今なお、迫害と殉教の歴史が続いています。
「バレンタイン・デー」の起源となった聖ヴァレンティヌスも、命懸けでメッセージを語った一人だという伝承があることを、先ほどウィキベデイア(ネット上の百科事典)で発見しました。ヴァレンティヌスの実像は、はっきりしないようですが、ローマ帝国でキリスト教が公認される前の3世紀頃、教会の司祭だったそうです。ゴート族などのゲルマン民族との戦いに明け暮れた皇帝クラウディウス2世は、兵士の士気低下を防ぐため、結婚を禁止しました。ところが、ヴァレンティヌスは、この禁令を無視し、密かに結婚式を執り行い、新婚カップルに自分で摘んできた花を贈ったそうです。その結果、彼は捕えられ、投獄されました。
監獄の看守の召使の娘は、目が見えませんでしたが、ヴァレンティヌスは、彼のもとをたびたび訪れた娘に、神様のメッセージを語ったそうです。するとある日、娘の目が見えるようになり、彼女の家族はみな、クリスチャンになりました。皇帝は怒って、ヴァレンティヌスを絞首刑にしたそうです。その後、彼はカトリック教会で、恋人たちの守護聖人とされ、処刑日の2月14日は「バレンタイン・デー」として、男女の愛の誓いの日になったとのことです。
日本では、バレンタイン・デーといえばチョコレートで、しかもなぜか女性が男性に贈るものと、かつては相場が決まっていました。外国ではそうではないようで、実際、留学先のアメリカでも、男性から女性にプレゼントする場合もあり、必ずしもチョコレートとは決まっていなかったようです。日本の最近の傾向は、「義理チョコ」が減り、「友チョコ」、「自分チョコ」が増え、男性側からのプレゼントも増加しているようですね。
私の家でも、女性陣は、思い思いのチョコレートを製作したり、購入してきたりで、昨日は、普段よりもたくさんポリフェノールとカロリーを摂取しました(笑)。プレゼントにこめられた「愛のメッセージ」を感謝するとともに、バレンタイン・デーの起源である、ヴァレンティヌスが命懸けでメッセージを伝えた生き方を、いつも心に留めておきたいですね。
「主よ。いま彼らの脅かしをご覧になり、あなたのしもべたちにみことばを大胆に語らせてください。」(使徒4:29、新改訳第3版)
(写真は、妻の力作のチョコレートケーキ)
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