« 品格 | トップページ | 主の勝利に期待する(イザヤ46章) »

2007年2月 9日 (金)

寮生活

「塾」は、1年半は同期生が共通の研修を受け、その後は各自の活動に入っていくという方式でした。最初の1年半は全寮制で、同期だけでなく、寮内に残る先輩や後輩たちとの交流もありました。寮は、5階建てと3階建てのアパート2棟のような構造で、一区画に6畳の個室が4つと和室(談話室)が1つありました。

なかなか方向性が見えず、大いに「アパっていた」2年の頃、私のルームメイトは先輩一人、同期が一人、そして後輩が一人でした。先輩は、塾外の活動が多く、ほとんど寮にいませんでしたので、実質、3人の生活でした。私の課題研究がかなり煮詰まっていた時、気分転換にトランプをするようになり、別の階にいたもう一人の先輩も巻き込んで、毎日のように「四人組」の戦いが続きました。何をしたか良く覚えていませんが、ポーカーか大貧民あたりだったのではないでしょうか。酒もあまり飲まず、賭けもせず、マージャンのように徹夜するわけでもなかったので、たいへん「健全」でしたね(笑)。

ある時、同期のルームメイトが、急に思いついたように猛勉強を開始しました。どうも留学を考えていたらしく、TIME誌のリーディングマラソンを始めたのです。彼は几帳面な性格で、部屋は私のところとは比べ物にならないほど、素晴らしく整理整頓されていました。私と後輩は、そこに押しかけ、部屋をちらかし、よく勉強の邪魔をしました。しかし、彼はそんなことには決してめげず、入試を控えた受験生のように机に向かい続けます。その後、留学を果たした彼は、みごとにPh.D.(哲学博士号)を取得し、今は大学の先生をしています。

トランプ仲間の先輩は、当時、タブロイド版で発行されていた「塾報」編集部で、記者としてその力量を大いに発揮されていました。その後、地元に戻って会社を立ち上げ、今は観光を含めた地域プロデュースのような仕事をされているようです。同室の後輩は、細やかな心遣いをしながらも、人をバサバサとなで斬りにする、実に口の立つ男で、その後、マスコミ関係に進みました。今は、報道現場のトップで、バリバリと活躍しているようです。

私が塾を出て函館に行くことになったのは、実は、同期のルームメイトの助言がきっかけでした。将来の方向性が見えず、諦めて就職しようとしてもうまくいかなかった時、函館で国際交流をしている民間の団体があるから、そこに行ってみたらどうかと、勧めてくれたのです。その国際交流団体で今の妻と出会い、その地で洗礼を受け、牧師になる決意を固めたわけですから、私にとっては、非常に大きな助言でした。

大学の先生になった同期の友人は、数年前、うちの教会で洗礼を受け、クリスチャンになりました。神様が人の一生を通して、大切な出会い、「邂逅」を用意して下さっていることを感謝します。茶道では一期一会と言って、一回一回のお茶席での出会いを大切にするとのことです。私たちも、日々の出会いを大切にしていきたいですね。

「あなたはあなたの神に会う備えをせよ。」(アモス4:12、新改訳第3版)

|

« 品格 | トップページ | 主の勝利に期待する(イザヤ46章) »

救いの証し」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 寮生活:

» 受験宿 [受験宿の案内]
受験宿のご紹介です。 [続きを読む]

受信: 2007年2月 9日 (金) 14時13分

« 品格 | トップページ | 主の勝利に期待する(イザヤ46章) »