リトリート
クレジットカードは、ホテルの予約にも必要なことがありました。聖書大学では年二回、「リトリート」と呼ばれる一泊二日の聖会があり、92年は9月に、山の上のキャンプ場で開催されました。
「リトリート(retreat)」は、「退却」とか、「避難」とかいう意味ですが、クリスチャンの世界では、「日常生活の雑事から逃れ、静かな場所で、神様とともに過ごす安息の時」というような意味で使われます。団体の行事の場合は、「聖会」と呼ばれる特別な礼拝が、たいていプログラムの中心となります。
その時のリトリート会場は、私の属する教団が所有するキャンプ場で、フリーウェイを飛ばして数時間はかかるようでした。宿泊のことを聞くと、家族で泊まれる場所はないようだったので、思い切って、近くのホテルを予約することにしました。
ホテルのリストが掲載されているガイドブックを購入し、会場付近で条件の良さそうなところに電話すると、予約には、クレジットカード番号が必要とのこと。キャンセルされた場合を考慮してだったのでしょうか。この時も、クレジットカードが役立ちました。
配布された簡単な地図をたよりに、何時間も車で走り、ホテル(コテージ)にチェックインした後、キャンプ場を探すのですが、いくら走っても見つかりません。後から分かったのですが、案内板が木で隠れて、見えなかったのです。やっとなんとか探し当てた時は、もうとっぷりと日が暮れていました。
標高1800メートルのキャンプ場は、夜になると気温が下がりました。しかし、陽気な学生たちは、キャンプファイヤーの前で、「I'm freezing.(凍りそうだ)」と言いながら、デザートに出された山盛りのアイスクリームを食べています。長女は少し楽しそうでしたですが、一回り年上の家族持ちの「オジサン」は、若者たちのノリには、ちょっとついていけませんでしたね(笑)。
私たちは時に、リトリートが必要です。それは、神様と静かにお話しをし、精神的にも肉体的にもリフレッシュされ、次の行動を開始するため、充電する時なのです。神様ご自身が、そのようなリトリートのための「避難所」(refuge)となっていて下さいます。
「民よ。どんなときにも、神に信頼せよ。あなたがたの心を神の御前に注ぎ出せ。神は、われらの避け所である。」(詩篇62:8、新改訳第3版)
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