モデル(模範)
日本で結婚する人が減り、結婚しても離婚する人が多く、出生率が低下し、子どもが生まれても育児放棄や虐待が増えていることの背景には、さまざまな要因がからみ合っているように思えます。一つの原因として、これまで育てられてきた人々が、よい夫婦関係、親子関係のモデル(模範)を見てこなかったことがあるのではないかと、私は推測しています。
結婚詐欺か何かでない限り、誰も、離婚を願って結婚する人はいないと思います。私は結婚する前、どうしたら末永く、円満な関係を続けていくことができるか考えました。たとえいつか考え方や「性格の不一致」(?)で衝突したとしても、その時、どうしたら仲直りすることができるのか。私の出した結論は、夫婦がともに拠って立つことのできる、共通の土台が必要だということで、私の場合、それは創造主なる神の教えである聖書のことばでした。
「互いに愛し合いなさい」、「仕え合いなさい」、「受け入れなさい」、「赦しなさい」、「愛をもって真理を語りなさい」という言葉は、私たちの結婚生活を導く原則となりました。イエス・キリストが、愛する私たちのために仕え、自らの命を捨てて下さった姿は、もちろん私たち夫婦にとり、共通のモデルとなっています。
他のクリスチャン・カップルたちの夫婦関係も、参考にさせていただきました。視覚的なイメージとして、強烈な印象が残っているのは、留学先の聖書大学で教えていたチャック&バーバラという年配の夫婦です。このお二人は、普段から仲の良い様子だったのですが、ある日、教室からチャペルに向かう途中、手をつないでゆっくり歩いて行くのを目にしました。
20歳前後の若いアメリカ人学生たちも、二人の様子を見て、心温まるものを感じたらしく、にこやかに微笑んでいます。この夫婦は、もうお孫さんのいる年代だったと思いますが、子どもたちにも、孫たちにも、きっと仲むつまじい夫婦のモデルとなっていたのではないでしょうか。
愛に満ちた夫婦関係、親子関係の良いモデルを見て、自分たちも同じような家庭を築いていきたいと感じる若い世代の人たちが、増えていってほしいですね。私たち夫婦も、もう若いとは言えなくなってきていますが(笑)、神様が示して下さった愛の模範にならい続けていきたいと願っています。
「わたしがあなたがたにしたとおりに、あなたがたもするように、わたしはあなたがたに模範を示したのです。」(ヨハネ13:15、新改訳第3版)
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