インド宣教と阿弥陀信仰
イエスの12弟子の一人、使徒トマスは、紀元52年頃、インドにキリスト教を伝えたと言われています。その頃から、インド全域で、仏教に新しい動きが始まります。すべての人類の救済を説く大乗運動でした。その運動の中でまとめられた経典が、「大無量寿経」を初めとする浄土三部経だったようです。
大無量寿経は、阿弥陀如来による極楽浄土への救済を記しています。「阿弥陀」とは、サンスクリット語で無限の寿命を持つもの、または無限の光を持つもの、という意味で、無明の現世をあまねく照らす光の仏だそうです。
この阿弥陀如来は、衆生の救済のため自ら仏の位を降り、菩薩(修行者)となり、浄土への往生の手立てを見出した後、仏になったとのこと。阿弥陀如来を拝むことにより、極楽浄土へ往生できるという他力本願の思想が、阿弥陀信仰のようです。(信仰ある人は往生しているはずなので、他の人が「冥福を祈る」のは、見当違いで失礼だそうです。)
阿弥陀仏と浄土への信仰は、インドから中国に伝わり、その後7世紀には日本に伝来します。鎌倉時代、法然の弟子である親鸞が始めた浄土真宗は、浄土三部経を拠り所とし、「南無阿弥陀仏」という念仏を広めます。それは、「私は阿弥陀仏に帰依します」という「信仰告白」でした。真宗は、室町時代の蓮如によって爆発的に成長し、現在、日本の仏教諸派の中で最大のグループとなっています。
阿弥陀信仰は、実は、使徒トマスが伝えたキリスト信仰と極似しています。無限の存在である創造主なる神様が、救い主としてこの世に降臨され、天国への道を開き、世界に希望の光を照らされました。このお方を信じることにより、私たちは神の国に入ることができるのです。トマスによるインド宣教が、阿弥陀信仰を生むキッカケとなった可能性もあり得るのではないでしょうか。
無限の寿命と無限の光を持つお方は、創造主なる神様お一人です。阿弥陀仏が、本当はイエス・キリストのことだとしたら、阿弥陀信仰を持つ人は、ぜひ聖書の教えを受け入れてほしいと思います。真の救い主を知り、神様が教えて下さる真理の道を歩んでいきたいですね。
「主よ。あなたの道を私に知らせ、あなたの小道を私に教えてください。あなたの真理のうちに私を導き、私を教えてください。あなたこそ、私の救いの神、私は、あなたを一日中待ち望んでいるのです。」(詩篇25:4-5、新改訳第3版)
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