とうきびと宣教師
日曜午後は、恒例のとうきび狩りに行きました。今年は、私はもっぱら参加した幼児のベビーシッターでしたが(笑)、長女は一人で100本とると意気込み、家族あわせて170本になりました。(去年の記事は、こちら→ http://lifestream.cocolog-nifty.com/blog/2006/08/post_05d7.html)
「ゴールドラッシュ」というスイートコーンで、糖度17度。果物よりも、ずっと甘いそうです。高品質、イエロータイプで栽培しやすい品種とのこと。誰が名付けたのか、ゴールドラッシュとは、景気がいいですね。あるサイトには、「コーンそのものが金貨を山積みにしたイメージがある」と記されています。
とうきび(とうもろこし)は、米、小麦とならぶ世界三大穀物ですが、紀元前5000年頃にはメキシコに分布していたそうです。この南北アメリカ大陸の主要農作物を、1492年にコロンブスがキューバからスペインに持ち帰り、ヨーロッパに伝来。1579年(一説には1576年)には、ポルトガル人宣教師が、スイカやカボチャの種とともに、長崎に持ち込んだそうです。
宣教師たちは、この他にも、西洋医術による治療を行い、間引きされる乳児の救済事業に乗り出し、病人の滋養食としてカステラを焼いたとのこと。もちろん、聖書の教えも伝え、1579年にはキリシタンが10万人となり、最盛期の1605年頃には、75万人を数えたようです。一般的には、よく植民地化の手先として、宣教師たちが到来したかのように伝えられますが、それだけではこれほど急速にキリシタンが増加することはなかったでしょうね。
とうきびの本格的栽培は、明治以降のこと。北海道開拓のために招聘されたホーレス・ケプロンやエドウィン・ダンらが、アメリカから優良品種を導入したようです。現在でも、全国の生産量の43%ほどが北海道で生産されるそうですが、消費のほとんどは輸入でまかなわれ、その量はお米の生産量の2倍(!)にも上るようです。食用、薬用、飼料用、デンプンや油の原料として栽培されてきましたが、最近では燃料用としても注目されていますね。
私たちは、何も知らずにただ美味しい、美味しいと食べていますが、とうきびにも日本渡来の歴史があったのですね。宣教師たちとともに日本にやって来たとは、私も今日まで知りませんでした。神様が、異国の地から、とうきびの恵みをもたらして下さったことを感謝します。
「全地よ。主に向かって喜びの声をあげよ。喜びをもって主に仕えよ。喜び歌いつつ御前に来たれ。知れ。主こそ神。主が、私たちを造られた。……主はいつくしみ深くその恵みはとこしえまで、その真実は代々に至る。」(詩篇100:1-3、5、新改訳第3版)
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