アメリカ人と進化論
「アメリカでは、ダーウィンの進化論より悪魔の存在を信じる人の方が多い」と、最近のロイター通信が伝えています。(http://www.excite.co.jp/News/odd/00081196394217.html、http://uk.reuters.com/article/lifestyleMolt/idUKN2922875820071129?sp=true)
成人2455人を対象としたアンケート調査によると、82%が神の存在を信じ、79%が奇跡を信じ、75%が天国を信じ、72%がイエスを神または神の子と信じているとのこと。62%が地獄や悪魔の存在を信じているのに対し、ダーウィンの進化論を信じる人は、42%だそうです。進化論をテーマにしたテレビ番組は、日本ほどウケないかもしれませんね。
クリスチャンとして米国に何年か住んだ人なら、この結果は、それほど「予想外」ではありません。面白いのは、メディアの取り上げ方で、日本語の「エキサイトニュース」では、「世界びっくりニュース」のカテゴリーに入っています。イギリスのロイター通信社記者も、この数字は、他の先進国には見られないアメリカ人の宗教性をあらわしていると記しています。
ヨーロッパ人には不可解な米国の政治的論争についても、この数字を見ると理解することができると、ロイターの記者は続けます。それは、進化論とともに、創造論や「知的デザイン理論(Intelligent Design theory)」を学校で教えるべきかどうかの議論です。進化論の支持率が半数以下なら、別な考え方も教えるべきだとする主張する人も多いはずですね。ヨーロッパでは、創造論者はアメリカほど多くないようですが、増加しているという指摘もあります。(http://uk.reuters.com/article/scienceNews/idUKL0417855220071004?sp=true)
人生がすべて偶然に支配され、誕生にも死にも何の意味もなく、ただ生存競争を勝ち抜くだけのものだとしたら、実につまらないですね。「人生ゲーム」に失敗し、「負け組」の烙印を押された人は、たとえ自殺したとしても、自然淘汰の法則だと冷たくあしらわれるだけです。そのような考え方が支配的な社会は、たとえ物質的に充足していたとしても、愛も希望もありません。
進化論は、ただの科学的仮説ではありません。それは、多くの人々の生き方を左右し、現代社会のあり方を規定するパラダイムとなっています。進化論を支持しないアメリカ人たちは、そのことをよく知っています。信仰の自由を求めて新大陸に移住した、ピルグリム・ファーザーズの古き良き伝統を受け継いでいるのでしょう。海の向こうの「びっくりニュース」として受け取る日本人は、今後はたして、創造論の意義を理解していくことができるのでしょうか。
創造主なる神様を信じ、人生の意味と目的を知り、将来に希望を見出す人が、この日本にも増えていってほしいと願っています。
「神は人をご自身のかたちとして創造された。神のかたちとして彼を創造し、男と女とに彼らを創造された。」(創世記1:27、新改訳第3版)
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