驚くべき神の声
日本でトップクラスのある大学を卒業した、たいへん優秀な方から以前、「聖書を読んでもよく分からない」と言われたことがあります。
日本ではクリスチャンが数パーセントほどしかいないため、聖書の内容自体がよく知られていない面があります。また、2000年以上前の外国の出来事が記されているため、理解しにくい部分もあります。科学万能の現代において、聖書に出てくる数々の奇跡をどう解釈してよいのか、という側面もあるでしょう。
しかし実は、真の問題は、聖書のことばが人間の知力だけでは理解できないことなのです。神が語られる真理は、いくら勉強しても、深く研究しても、どれだけ頭が良くても、学識があっても、人知のはるかに及ばない領域にあります。聖書に「奥義(mystery)」と記されている通り、それは創造主なる神の「秘密(secret)」なのです。
この「奥義」を知り、理解するようになるには、聖書を読むと同時に、聖霊なる神様の語りかけに素直に耳を傾けようとする心が必要です。誰も聖霊によらなければ、救い主イエスを信じることはできません(1コリント12:3)。そして、「真理の御霊(みたま)」なる聖霊によって、私たちは、神様のすべての真理を悟るようになるのです(ヨハネ16:13)。聖霊の語りかけに心を開けば、小さな子どもでも聖書のことばを理解することができます。
聖霊はまた、私たちに別な方法でも語られます。日常生活の出来事、人の言葉、自分が受けた印象、夢や幻、試練や奇跡、あるいは直接、「声」をもって語りかけられる場合もあります。かつては、現代に奇跡などないと信じていた神学校教授ジャック・ディアー博士は、ある日、訪ねてきた学生の秘密を神様から超自然的に語られるという驚くべき体験をしたそうです。
ディアー博士は、その著書「神の声に驚かされる(Surprized by the Voice of God)」の中で、神の声を聞くには、次の3つが大切だと指摘しています。第一に、神様と親密な関係を築くこと。第二に、神様のみこころを喜んで行うこと。第三に、謙遜であること。まだクリスチャンでない場合は、そのような心を持つ準備のできている人が、「神の声」を聞くのかもしれません。
同博士はまた、その語りかけが本当に神様からのものかどうかを見分ける基準についても、三つ記しています。先ず、聖書のことばと矛盾していないかどうか。次に、神の愛に基づいているかどうか。そして、「良い実」を結んでいるかどうか、つまり人々を人格的に成長させるような結果につながっているかどうか、です。
私たちは、神の御霊なる聖霊の語りかけによって、創造主なる神の奥義を悟り、真理を明らかにされる聖霊の働きに協力する者となっていきたいですね。
「この奥義は、今は、御霊によって、キリストの聖なる使徒たちと預言者たちに啓示されていますが、前の時代には、今と同じようには人々に知らされていませんでした。その奥義とは、福音により、キリスト・イエスにあって、異邦人もまた共同の相続者となり、ともに一つのからだに連なり、ともに約束にあずかる者となるということです。」(エペソ3:5-6、新改訳第3版)
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