元・仲人の遺志
先週土曜日、函館の親教会のK牧師が天に召されました。57歳でした。私とは10歳しか違いませんが、21年前の夏、妻との結婚式で仲人をお願いした方です。まだ当時は30代で、確か初めての仲人だったはずです。
K牧師は、高校生の頃イエス・キリストを信じ、東京の神学校を卒業した後、故郷・函館の母教会で伝道師(のちに協力牧師)として奉仕します。同時に、自ら事業を立ち上げ、ビジネスの世界でも「キリストの証人」として働き続けてきたようです。リーダーシップの才能に恵まれた、明るく元気な信仰の先達でした。
私が信仰を持って間もない頃、事業を手伝ってくれないかと誘われたことがあります。函館に「クリスチャン・センター」のような施設をつくりたいという話でした。お誘いは嬉しく思いましたが、私は牧師になる思いが与えられていたので申し訳なかったですがお断りし、ご期待に応えることはできませんでした。
その後、私は七飯の教会に牧師として赴任し、教団全体の事務局業務も兼任するようになります。K牧師は北海道・東北の教区長に選任され、ともに教団の働きの一端を担って来ました。持ち前のリーダーシップを十分に発揮され、難しい局面を打開されてきたように思います。
詳しい病状は知りませんでしたが、昨年頃から、会議で顔を合わせるたびにK牧師の体力が急激に落ちてきたように感じていました。肺に水が溜まり、呼吸困難に陥ったため、7月6日に緊急入院したと聞き、12日にお見舞いに伺いました。酸素吸入をし、息が苦しそうでした。それからちょうど2週間後、召天の知らせが私のもとに届きました。
一昨日と昨日、函館でとり行われた葬儀では、奥様からお見舞い感謝のことばをいただきました。ご主人は私のことを期待し、いつも奥様に話をしていたそうです。「だから、頑張って下さい」と、私の方が逆に励まされました。
ビジネスの方ではご期待にそえませんでしたが、牧師としての働きの面では、期待をもって見ていて下さったようで感謝します。故人の遺志を重く受け止め、神様から私に与えられた務めを十分果たし、その期待にぜひ応えていきたいと願っています。
「しかし、あなたは、どのような場合にも慎み、困難に耐え、伝道者として働き、自分の務めを十分に果たしなさい。」(2テモテ4:5、新改訳第3版)
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