天の父のみこころを行う
トヨタ自動車は、ウェルキャブと呼ばれる福祉車両を製造しています。体が不自由な人向けの車です。昨年9月、トヨタはこのウェルキャブのCMをネット上に公開しました。「親子に同じ質問をしてみた」という動画です。通常のCMは15秒か30秒ですが、この動画は3分間のショートムービーです。最初に、こういう言葉が映ります。「親が愛してくれたように、あなたは親を想っていますか?」そして、5組の親子が順番に登場します。子供たちはすでに成人し、親元を離れて暮らしています。親と一緒に映ることが、居心地悪そうな人もいます。彼ら全員に、同じ4つの質問がなされました。そして、一人ひとり別々に回答する様子が撮影されました。
最初の質問は、これです。「どのくらい連絡を取り合っていますか?」ある母親は、少し寂しげにこう言いました。「私の方から連絡するばかりで。送ってもなかなか既読になりません。」娘は母からのメールが面倒な様子で、こう言いました。「10日後くらいに見たりします。」二つ目の質問は、「どのくらい思い出しますか?」ある優しそうな父親は、娘についてこう言いました。「毎日メールが来てないか確認するので、毎日ですよね。」娘は、笑いながらこう答えました。「週に2回くらいです。」三つ目の質問は、「お互いにもらった思い出の物は何ですか?」ある父親は、娘から手紙をもらいました。「お父さん、いつも仕事してくれてありがとう」と書いてありました。嬉しくて、会社のカバンに入れていつも持ち歩いているそうです。娘は、何をもらったか覚えていませんでした。「ほしかったおもちゃを買ってもらったと思う」と答えました。最後の質問は、「家を出た時どう思いましたか?」ある母親は、引っ越しを手伝った後、帰りに大泣きしたそうです。自分でも「なんでこんなに泣くのだろう」と思いました。息子も、母が一生懸命用意してくれたのは覚えていました。
撮影後、親の回答VTRを子供に見てもらいました。すると、子供たちは目に涙を浮かべていました。親が子に持つ思いの強さを、初めて知ったようです。子供たちは、こう言いました。「自分が思っている以上に気にかけてくれて、嬉しかった。」「いまだに心配しているんだと思った。」「大事にしなきゃって思った。」そしてCMの最後は、こういう言葉で締めくくられています。「愛されている分だけ、やさしさで返そう。感謝したい気持ちをのせて。暮らしにやさしさをプラスするトヨタ・ウェルキャブシリーズ。」見事なキャッチコピーですね(笑)。私は、先週までこのCMを全く知りませんでした。公開当時は話題になって、多くの人の涙をさそったそうです。
天の父なる神様も、私たちが思う以上に私たちを気にかけておられます。毎日毎日一瞬たりとも、決して私たちを忘れません。いつも私たちを見守り、うとうとすることも眠ることもありません。人の親が子に持つよりも、はるかに強い思いで私たち一人ひとりを愛しておられます。その愛のゆえに、どんなことでもして下さいます。愛するひとり子でさえ、私たちのために犠牲にして下さいました。身代わりの十字架によって、私たちを罪と死から解放して下さいました。神様は、それだけ私たちを愛しておられます。私たちは、神様が愛しておられるように、神様のことを想っているでしょうか。神様への愛のゆえに、どんなことでもしようと思っているでしょうか。神様の愛に感謝し、やさしさでお返ししようと心掛けているでしょうか。父なる神様に喜んでいただけるように、神様の思いに応える生き方をして行きましょう。
「わたしに向かって、『主よ、主よ』と言う者がみな天の御国に入るのではなく、天におられるわたしの父のみこころを行う者が入るのです。」(マタイ7:21)
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