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2016年7月 3日 (日)

大きな変化に備える

 「そちらの教会の総本山は、どこですか?」と聞かれることがあります。総本山とは、仏教のある宗派で中心となるお寺ですね。「キリスト教の総本山はバチカンですか?」と聞く人もいます。「カトリック教会の総本山は、バチカンかもしれません。でも私たちはプロテスタントの教会で、総本山はありません。私たちが属するフォースクエア教団は米国ロサンゼルスで始まり、そこから世界中に広がりました。でもカトリック教会と違って、組織的には各国の教団は独立しています。日本の本部事務所は所沢ですが、総本山ではありません。各教会がそれぞれ独自に活動しています。」そのように私は答えます。

 人類の歴史の中で、天地創造の神を礼拝する総本山が初めて定められたのは、ソロモン王の時です。それまでは特定の場所が、継続的に礼拝の中心地になることはありませんでした。アブラハムは旅先のあちこちで祭壇を築き、神様を礼拝しました。モーセ以降は、幕屋が礼拝の場所となりました。幕屋は、人々とともにあちこち移動しました。ダビデはイスラエルに統一王国を確立し、契約の箱を首都エルサレムに移しました。そしてその子ソロモンが、どこにも移動しない神殿を首都に建設しました。エルサレムの神殿は、永遠の王なる神を礼拝する全世界の人々の総本山となったのです。ユダヤ人たちは、立派な神殿が完成したことを心から喜びました。

 ところがその神殿は、永遠に続きませんでした。数百年後、バビロニア軍が全て破壊します。神殿は70年後に再建されましたが、最初のものと比べると、みすぼらしいものでした。それを大幅に増築して立派にしたのは、ヘロデ大王です。礼拝者としての純粋な心から、彼がそうしたとは思えません。増築したのは、おそらく政治的な意図からです。ヘロデはダビデ王家の子孫ではなく、ユダヤ人でもありませんでした。ローマ帝国のコネをうまく利用して、王の地位を手に入れました。ユダヤ人たちは、彼を王と認めていませんでした。神殿の大増築は、王権の支持率を上げるための一つの方法だったのでしょう。ヘロデは、ソロモンの神殿を超えるほどの大規模な神殿を築きました。その噂はローマ帝国内に広まり、帝国各地にいた多くのユダヤ人たちが参拝に訪れたそうです。

 イエス様の弟子たちが見た神殿は、この神殿です。彼らの多くは、ガリラヤの田舎で生まれ育ちました。大きな建物は、あまり見たことがなかったかもしれません。私の前任地・北海道七飯町の山道から東京に来て、初めて超高層ビル群を見るようなものです。神殿の規模の大きさに、弟子たちは圧倒される思いがしたのでしょう。しかしイエス様は、その大きな建物がなくなる時が来ると言われました。総本山がなくなる時です。エルサレムでもサマリヤでもなく、世界中のどこでも神様を自由に礼拝するようになる時です。イエス・キリストを信じる真の礼拝者たちが、霊とまことによって神を礼拝する時です。

 私たちは、目に見えるものによって判断しがちです。壮大な神殿を見た弟子たちは、それがいつかなくなるとは考えられませんでした。でも、イエス様はこう言われます。「いま見えているものによって判断してはならない。」神様が起こす大きな変化は、最初は目に見えません。私たちは、神様がなさる新しいみわざに期待し、変化に備えることが大切です。

「そこで、イエスは彼らに答えて言われた。『このすべての物に目をみはっているのでしょう。まことに、あなたがたに告げます。ここでは、石がくずされずに、積まれたまま残ることは決してありません。』」(マタイ24:2)

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