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2016年10月 9日 (日)

世界を変える一歩を踏み出す

 先週、大隅良典さんがノーベル医学・生理学賞を受賞しました。記者会見で大隅さんは、このように発言しました。「研究者としては、この上もなく名誉なことだと思っています。ここ数年、思いもかけずいろいろな賞をいただきましたが、ノーベル賞には格別の重さを感じています。ノーベル賞は、少年時代にはまさしく『夢』だったように記憶しています。」6年前、ノーベル化学賞を受賞した根岸栄一さんは、当時こう発言しました。「50年間抱き続けた私の夢が実現した。若者はみんな大きな夢を持つべきだ。大きければ大きいほどいい。」根岸さんは、「夢を持ち続けよう」という本も書いています。2002年にノーベル物理学賞を受賞した小柴昌俊さんは、「弟子がノーベル賞をとること」が夢だったそうです。その夢は、昨年かないました。弟子の梶田隆章さんが、同じ賞を受賞したからです。ノーベル賞は、多くの科学者たちの夢となって来ました。科学の発展に、大きな貢献をして来たと言えるでしょう。

 ノーベル賞はご存知の通り、アルフレッド・ノーベルの遺言により創設されました。彼は1833年、スウェーデンのストックホルム生まれです。8人兄弟で4人目の男の子でした。子供の頃は貧しく、食べ物が十分にありませんでした。そのせいか、成人したのは4人の男の子だけだったそうです。父は発明家で、機械や爆発物を製造する会社を経営していました。アルフレッドは、小さい頃から父の事業に関心があったようです。父から爆発物について学び、会社を手伝うようになりました。ニトログリセリンの安全な製造方法や使用方法について、深く研究しました。そして、33歳の時にダイナマイトを発明しました。ダイナマイトは50カ国で特許を取得、100か所以上の工場で生産されました。世界中の鉱山や土木工事で使われるようになりました。数多くの戦争でも使用されました。アルフレッドはダイナマイトにより、一躍世界の大富豪の一人となりました。

 54歳の時、兄が亡くなりました。ある新聞はアルフレッドと間違い、こう報道しました。「死の商人、死す。」「可能な限り最短時間で、かつてないほど大勢の人間を殺害する方法を発見し、富を築いた人物が昨日、死亡した。」これを読んで、アルフレッドは大きなショックを受けました。死んだ後、自分はどう評価されるのか気になり始めました。これがきっかけとなり、彼は遺書にこう書き残しました。「遺産の94%を使って、新たな賞を創設してほしい。国籍や男女の隔てなく、物理学、化学、医学、文学、そして平和の推進に功績のあった人をたたえるために。」アルフレッドは兄の死の9年後、63歳で亡くなりました。彼の死後、その遺志を継いだ人たちは準備を進めました。そして死後5年たった1901年、「ノーベル賞」と名付けられた新たな賞の最初の授与式が行われました。その日以来、授与式はアルフレッドの命日である12月10日に行われています。アルフレッド・ノーベルは「死の商人」ではなく、世界中の人に夢を与える人になりました。彼が死を前にして踏み出した一歩は、その後の世界を変えたのです。

 聖書にも、世界を変える一歩を踏み出した人たちが記されています。アブラハムは故郷を後にし、世界中の人を祝福する一歩を踏み出しました。モーセは荒野を後にし、聖なる国民を救う一歩を踏み出しました。ヨシュアはヨルダン川を渡り、約束の地への一歩を踏み出しました。ルツは亡き夫の故郷に行き、ダビデ王家を生み出す一歩を踏み出しました。エステルは命懸けでペルシア王に拝謁し、ユダヤ人を救う一歩を踏み出しました。そしてイエス様は天から地に下り、人類を救う一歩を踏み出されました。イエス様の導きに従う人は、全世界の王とともに世界を変える一歩を踏み出すことができます。教会を迫害していたサウロ(後の使徒パウロ)も、キリストと出会い、ダマスカスの町へ一歩踏み出した時、世界を変える旅が始まりました。

「わたしは、あなたが迫害しているイエスである。立ち上がって、町に入りなさい。そうすれば、あなたのしなければならないことが告げられるはずです。」(使徒9:5-6)

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