« 原点を語り続ける | トップページ | 真実を語る »

2017年2月12日 (日)

勇気を出す

 今年1月から、企業のマタハラ防止措置が義務化されたそうです。マタハラとは、マタニティ・ハラスメントの略語。和製英語で、「働く女性が妊娠、出産をきっかけに職場で受ける嫌がらせ」のことです。この言葉は、2009年に出版された本のタイトル「働く女性とマタニティ・ハラスメント」が語源とされています。著者は、社会学者の杉浦浩美さん。日本では、働く妊婦が直面する問題はあまり知られていませんでした。彼女の本の出版後、少しずつ注目されて来たようです。2013年には労働組合の全国組織である連合が、初めてマタハラに関する意識調査を実施しました。2014年には、最高裁判所で重要な判決が下されました。広島の病院に勤めていた理学療法士の女性が、妊娠後に降格されたケースについてです。それは違法で無効だと最高裁が判断しました。この判決は大きな反響を呼び、「マタハラ」はその年、流行語大賞トップ10に入賞しました。(ちなみにこの時の年間大賞は2つで、一つは「ダメよ~ダメダメ」、もう一つは「集団的自衛権」でした。)

 最高裁の判決には、小酒部(おさかべ)さやかさんの活動が影響を与えたとも言われています。彼女は2014年7月に、NPO法人「マタニティハラスメント対策ネットワーク(通称マタハラnet)」を設立しました。以前、契約社員として雑誌を編集していた頃、彼女はマタハラ被害に遭いました。妊娠した彼女に、上司はこう言いました。「仕事に戻るなら妊娠を諦めろ。」「仕事も妊娠も取るのは欲張りだ。」無理して働き続けた結果、2度流産しました。彼女は結局、退職しました。妊娠しない方が良かったと思い詰めた時もあったそうです。その辛い経験をもとに、マタハラ被害者の支援を始めました。実態調査の他、企業幹部や女性向けの講演活動も行ったそうです。彼女の活動は、米国の外交・国際政治専門誌「フォーリン・アフェアーズ」に掲載され、世界的に注目を浴びました。キャロライン・ケネディ前駐日大使や各国メディアから、何度も同じ質問があったそうです。「経済先進国の日本で、どうしてマタハラが起こるのか?」欧米の国々では、マタハラは珍しいとのこと。小酒部さんには2015年、米国国務省から「国際勇気ある女性賞(International Women of Courage Award)」が授与されました。女性の権利向上のため活躍した、全世界の勇気ある女性の一人に選ばれたのです。

 聖書は、男性中心の時代に記されました。それでも、勇気ある女性たちが何人も登場します。リベカは、勇気をもって結婚の決心をしました。相手は、アブラハムの子イサク。見ず知らずの地に住む、一度も会ったことのない人です。ゼクシィもお見合い写真もない時代。アブラハムのしもべと名乗るおじさんに、勇気をもってついて行きました。エリコの遊女ラハブは、勇気をもってイスラエルのスパイをかくまいました。敵のスパイですから、すぐその場で殺される危険もありました。裏切り者として、エリコの王に殺される危険もありました。しかしその勇気ある行動により、エリコでは彼女の家族だけが生き残りました。王妃エステルは、勇気をもってペルシア王に会いに行きました。王の機嫌次第では、死刑になるかもしれませんでした。王妃の立場をはく奪される恐れもありました。しかし彼女の勇気により、帝国内のユダヤ人は滅亡の危機から救われました。

 困難に出会う時、私たちは不安や恐れを持つかもしれません。恥をかいてもいいから、逃げようとするかもしれません。しかしイエス様はどんな時も私たちを励まし、困難に立ち向かう勇気を与えて下さいます。私たちに力を与え、勝利へと導かれます。勝利の主は、弱い者を勇士に変えて下さるのです。

「その夜、主がパウロのそばに立って、『勇気を出しなさい。あなたは、エルサレムでわたしのことをあかししたように、ローマでもあかしをしなければならない』と言われた。」(使徒23:11)

|

« 原点を語り続ける | トップページ | 真実を語る »

礼拝」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/186781/64883876

この記事へのトラックバック一覧です: 勇気を出す:

« 原点を語り続ける | トップページ | 真実を語る »