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2017年2月 5日 (日)

原点を語り続ける

 NHKの朝ドラ「べっぴんさん」は、あと2か月で終わりそうです。主人公のモデルは坂野惇子(ばんのあつこ)さん。お嬢さん育ちだった彼女は、思いがけず商売を始めることになりました。戦争直後の苦しい時、知り合いからこう言われたからです。「お嬢さん生活じゃダメだよ。自分の手で働く、一労働者にならんといかんね。」馴染みの靴屋さんからは、こう言われました。「自分の店に陳列棚を用意するから、手作業の品物を売ってみませんか。」彼女が売り始めたのは、ベビー用品でした。彼女は結婚した頃、神戸の「外人村」と呼ばれる辺りに住んでいました。外国人たちは「日本の育児はたいへん遅れている」と言っていました。そこで自分の子供が生まれた時、イギリス人女性からある看護師を紹介してもらいました。日本人の女性で、外国人の赤ちゃんを専門にお世話していた人です。彼女からいろいろ教わると、あることに気がつきました。当時の赤ちゃん用衣料品は、赤ん坊のことをよく考えていなかったのです。惇子さんは、新しい育児法を日本の家庭に広め、子供たちにより良い物を提供したいと願いました。「お母さんの気持ちになって物作りをする。」これが会社設立の原点になりました。友人たちと一緒に始めた会社「ファミリア」では、今でも創業者の原点が語り継がれているようです。

 坂野惇子さんは、74歳でカトリックの洗礼を受けました。きっかけは心筋梗塞で危篤になり、その後奇跡的に回復したことでした。夫の通夫さんと一人娘の光子(てるこ)さんもこの時、受洗しました。光子さんは、以前から洗礼を希望していたそうです。彼女は、小学校から高校まで兵庫県宝塚市にあるカトリックのミッションスクールに通いました。神の愛を教え、祈る心を養う学校だそうです。そこでの学びが、彼女を信仰に導いたのかもしれません。ところが光子さんが洗礼を受けたいと言うと、両親は許してくれませんでした。洗礼は、先延ばしになりました。それでも光子さんの信仰は、何らかの形で両親に伝わったのでしょう。結局、彼らは神の奇跡を信じて洗礼を受けました。坂野家の親子は、3人で信仰の原点を共有したのです。惇子さんはその後、10数年生きました。しかし通夫さんは看病疲れのためか、受洗後1か月余りで天に召されました。洗礼は、その時が最後のチャンスだったのです。通夫さんを天に送り出した惇子さんと光子さんは、信仰の原点を家族で共有した恵みを語り続けたのではないでしょうか。

 聖書の登場人物たちも、彼らの原点を語り続けました。アブラハムは、旅立ちの思い出を語りました。彼の原点は、旅立てば全世界が祝福されるという神の約束でした。ヨセフは死んでミイラになっても、故郷への思いを語り続けました。彼の原点は、約束の地に必ず帰されるという祖先の言い伝えでした。モーセは律法の書を書き記し、神の命令を語り続けました。彼の原点は、神がシナイ山で語られた特別なみことばでした。そしてダビデは数々の詩を書き綴り、神の素晴らしい恵みを語り続けました。彼の原点は、羊飼いの少年が偉大な王にされた恵みへの感謝と喜びでした。

 イエス・キリストを信じる人には、誰でも信仰の原点が与えられています。その人は、全世界を祝福する旅人です。天の故郷に向かっています。聖書のことばが、旅の道しるべです。永遠の王家の一員とされています。私たちは、この素晴らしい恵みを受けた原点を語り続けることができるのです。

「私たちの父祖たちの神は、あなたにみこころを知らせ、義なる方を見させ、その方の口から御声を聞かせようとお定めになったのです。あなたはその方のために、すべての人に対して、あなたの見たこと、聞いたことの証人とされるのですから。」(使徒22:14-15)

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