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2018年5月

2018年5月27日 (日)

天からのギフトを受け取る

 贈り物が好きな人は、多いですね。日本では、1年を通してプレゼントを贈る習慣があります。1月は新年の挨拶のお土産やお年玉、成人式のお祝い。2月はバレンタインデー。3月は雛祭りのお祝いやホワイトデー、卒業祝や退職祝。4月は入学・進学・就職のお祝い。5月は子供の日や母の日。6月は父の日。7月はお中元。8月は帰省のお土産。9月は敬老の日のプレゼント。10月は私の誕生日(笑)。11月は七五三。12月はお歳暮やクリスマスプレゼント。この他にも結婚祝や出産祝、長寿のお祝いがあります。周りの人の誕生日や結婚記念日等もあります。贈り物をあげたり、もらったりするのは、私たちの生活の大切な一部分です。

 昨年のある調査では、日本国内で購入されるギフトを合わせると、1年間で約10兆円になるそうです。日本の国家予算の1/10ほどです。お中元やお歳暮、結婚祝等、儀礼的なギフトは減少傾向で、増えているのは身近な人へのカジュアルな贈り物とのこと。品物は、食品が圧倒的に多いそうです。母の日にも、花とスイーツのセットが人気だと聞きます。そう言えば私も今年、カーネーションと和菓子を一緒に買いました(笑)。贈る側と贈られる側が一緒に楽しむ「共有型ギフト」も、増えているそうです。例えば、母と娘とのランチや父の日のお取り寄せグルメ、敬老の日の温泉や写真撮影等。一緒に楽しめるなら、贈る側の人も一層楽しみですね。最近は、メールやLINE、Facebook等を通してプレゼントを贈る人も増えているようです。これらは、「ソーシャルギフト」と呼ばれるそうです。ネット時代の新しい形のギフトですね。

 聖書の時代には、ネットはありませんでした。でも人々は、天からたいへん貴重なギフトをいただきました。聖霊のギフトです。アブラハムは聖霊を通し、祝福のメッセージを受け取ったと言えます。「あなたの子孫を通し、全世界が祝福される」と聖霊は語られました。モーセには、聖霊による奇跡の力が注がれました。ユダヤ人奴隷をエジプトから解放するためです。シナイ山では聖霊を通し、神の教え(律法)が授けられました。荒野の40年間は、食品のギフトも欠かさずいただきました。モーセの後継者ヨシュアも、聖霊のギフトを頂戴しました。聖霊の導きにより、彼らは約束の地を拝領したのです。羊飼いの少年ダビデも、聖霊のギフトをいただきました。将来、イスラエルの王となるためのギフトです。聖霊が与えた信仰により、彼は巨人ゴリヤテとの戦いに勝利しました。ダビデには、イスラエル統一王国と首都エルサレムもプレゼントされました。そして彼は聖霊を通し、自分の子孫が永遠の王となるメッセージも受け取ったのです。

 イエス様はアブラハムの子孫、ダビデの子孫としてこの世に来られました。聖霊のギフトにより全世界を祝福する、永遠の王です。私たちは、伝統と文化の奴隷でした。罪と死の呪いに縛られていました。それらの呪縛から、イエス様は私たちを解放されました。十字架により、全ての人の罪を帳消しにされました。そして聖霊の力により、復活の奇跡を行われました。

 聖霊のギフトは今、イエス様を通し、世界中の人に贈られています。他にどんなギフトがあるのかも、聖霊は教えて下さいます――創造主なる神の恵み、救い主イエス、永遠のいのち、希望に輝く人生――。聖霊を通し、私たちは神が造られた世界を正しく理解することができます。自分自身を正しく理解することができます。神の愛の素晴らしさを正しく理解することができます。聖霊により私たちは、イエス様から始まった新しい時代にふさわしい生き方ができます。聖霊は、天から私たちに贈られた「共有型ギフト」です。贈る側の神も贈られる側の私たちも、一緒に楽しむことができます。お金で買えない価値がある、天からのギフトは、まさに「プライスレス」です。

「その後、わたしはすべての人にわたしの霊を注ぐ。あなたがたの息子や娘は預言し、老人は夢を見、青年は幻を見る。その日わたしは、男奴隷にも女奴隷にも、わたしの霊を注ぐ。」(ヨエル2:28-29)

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2018年5月13日 (日)

風と共によみがえる

 先週ネットサーフィンをしていたら、新しい発見がありました。アンパンマンのキャラクター、ドキンちゃんのモデルは、映画「風と共に去りぬ」のスカーレット・オハラだと言うのです。昔は子供たちと一緒にアンパンマンのテレビを観たり、絵本を読んだりしました。長女は、ドキンちゃんのぬいぐるみも持っていました。アンパンマンのキャラクターの中で、唯一のぬいぐるみでした。ドキンちゃんを連れて、家族で都心にドライブに行ったこともあります。でもドキンちゃんにモデルがいた話は、先週まで知りませんでした。ドキンちゃんの声を担当していた声優の鶴ひろみさんは、昨年11月に急死されています。首都高で運転中に、大動脈解離という病気になったとのこと。高速道を吹き抜ける風と共に、突然この世を去られたようです。

 ドキンちゃんは、人気キャラクターの一つです。ありのままの子供のようだからかもしれません。カワイイけど、わがまま。時々素直で、優しいこともある。しょくぱんまんに恋心を抱く姿はけなげで、スカーレット・オハラのようです。やなせたかしさん作詞によるテーマソングも、先週発見しました。1番の歌詞は、こうです。「私はドキンちゃん。なるべく楽しく暮らしたい。お金はたくさんあるのがいい。おいしいものを食べたいし、遊んで毎日暮らしたい。」3番の歌詞も笑えます。「生まれた時から美人だし、頭の回転すばやいし、この世の終わりが来た時も、私一人は生き残る。」ドキンちゃん自身は、どんな風が吹いても関係なさそうですね。

 「風と共に去りぬ」という米国映画は、1939年の作品です。空前の大ヒットとなり、アカデミー賞9部門を獲得。米国映画ベスト100のランキングでは、今でも上位に名前が出て来る名作の一つです。ストーリーは、南部のお金持ちの家に生まれた自信家の美女スカーレットの話。南北戦争の嵐の中、彼女は友人も娘も夫も失い、絶望しそうになります。それでも彼女は、諦めませんでした。もう一度やり直そうと決意します。映画の最後のセリフは、背後のテーマ曲とともに実に印象的です。私もこのセリフに励まされました。「After all, tomorrow is another day.(結局、明日はまた来る。)」「風と共に去りぬ」というタイトルは、南北戦争の嵐と共に、米国南部の白人の上流社会が消え去ったという意味だそうです。スカーレットにとっては、家族や友人が去ったという意味もあったのでしょう。しかし彼女の心には、新たな希望の風が吹き込みました。その風を受けて、彼女は再び立ち上がることができたのです。

 聖書では、風は聖霊の象徴です。ヘブライ語では風と息、霊の3つが、同じ1つの単語で言い表されます。ルアーハという単語です。天地創造の時には神の風が吹き、あらゆる生き物に命が授けられました。人はこの風を受け、地上での命を保っています。ノアの時代には、神が風を吹かせると洪水の水が引きました。神の風により、地上の生活がよみがえったのです。モーセの時代には、約束の地の方向から強い風が吹き、海が二つに分かれました。その「神風」が、ユダヤ人たちの命を救いました。聖霊の風が、彼らに新たなよみがえりの人生を与えたのです。

 イエス様が来られる500年以上前、預言者エゼキエルはある幻を見ました。「神風」が吹くと、干からびた骨が生き返る幻です。イエス様はその幻を実現し、墓の中からよみがえられました。イエス・キリストを信じる人は、同じように復活のいのちを授かります。わがままな自分は去り、聖霊の風と共に生きる新しい自分を体験できます。どんなに絶望的な状況の中でも、神の風が希望で満たして下さいます。神が明日を与えられます。私たちは、風と共によみがえることができるのです。

「…これらの骨に預言せよ。『干からびた骨よ、主のことばを聞け。神である主はこれらの骨にこう言う。見よ。わたしがおまえたちに息を吹き入れるので、おまえたちは生き返る。』」(エゼキエル37:4-5)

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2018年5月 6日 (日)

天の香油の香りを放つ

 暖かくなると、臭いを気にする人が増えるようです。花王株式会社は、汗の臭いを防ぐキャンペーンを始めました。臭いに関するツイートを、29,000以上集めたそうです。そのうち約3,900は自分が靴を脱いだ時の足汗の臭い。1,000以上はパートナーが帰って来た時の足汗の臭い。950以上はお座敷に上がる時の汗の臭いだそうです。花王ではアンケートに答えた人の中から1,000名に、消臭効果のある製品をプレゼントしてくれるとのこと。申込締切は5月17日!この製品をつけると1日中、汗の臭いが気にならないと宣伝しています。(ただしアマゾンのレビューを見ると、効果があるという人とほとんどないという人が両方いるようです。笑)

 昔の臭い対策は、良い匂いで嫌な臭いを打ち消すことでした。今のような香水が作られたのは、中世ヨーロッパの頃だそうです。十字軍がイスラム社会の技術を伝え、蒸留によりアルコールが作られたとのこと。香料をアルコールに溶かし、香水が作られました。ヨーロッパ、特にフランスでは、20世紀になるまでお風呂に入る習慣がなかったようです。理由の1つは、先ず十分に使えるきれいな水がなかったこと。2つ目は空気が乾燥し、汗をかいてもベタベタになりにくかったこと。3つ目は、水や湯を浴びると病気になると信じられていたこと。そのような背景があり、香水が発達したようです。

 香水の前にも、良い匂いの物はありました。その一つは、お香です。良い香りの木やその分泌物などを燃やし、煙を漂わせます。日本の線香もお香の一つです。古代エジプトにもお香があり、部屋を良い匂いで満たしました。良い匂いで神々を祀る信仰もあったそうです。ヨセフをエジプトに連れて行った商人も、奴隷以外にお香も売っていました。その一つは、乳香です。乳香は、ツタンカーメン王の墓からも発見されたそうです。お香はインド、中国を経て、日本にも伝えられました。伝えたのは仏教のお坊さんたちです。良い香りの香を焚くと心がきよめられると、彼らは信じました。モーセの幕屋でも毎日毎日、芳しい香りの香が焚かれました。それは、創造主なる神にささげる祈りの象徴でした。私たちの祈りも、良い香りのお香のように天に届くのです。

 香油も、古くから香水のように用いられました。アルコールではなく、オリーブ油等の油に香料を溶かしたものです。アルコールではないため、香りが長続きするそうです。香油も、古代エジプトの時代からありました。ユリウス・カエサルの心を射止めたクレオパトラも香油を愛用し、良い香りを放っていたようです。創造主なる神は、モーセに正式な香油の作り方を指導しました。没薬、シナモン、匂い菖蒲等がオリーブ油に溶かされました。その香りの良い油は、祭司たちの頭に注がれました。王や預言者たちにも注がれました。それは彼らが創造主なる神のしもべとして、大切な働きをするしるしでした。

 香油は、聖霊の象徴です。イエス様は、天からこの芳しい油の注ぎを受け、神のしもべ、全世界の王としての公務を全うされました。メシアとは、ヘブライ語で油注がれた王という意味です。ギリシア語では、キリストになります。イエス様は、祭司や預言者としての務めも同時に兼務されました。イエス・キリストを信じる人には、天から同じ香油が注がれます。神のしもべとして、天から重要なミッションを受け取ります。それは、聖霊の奇跡的な消臭力で嫌な臭いを元から絶つミッション、そしてイエス様と同じ芳しい香りで世界中を満たすミッションなのです。

「神である主の霊がわたしの上にある。貧しい人に良い知らせを伝えるため、心の傷ついた者を癒やすため、主はわたしに油を注ぎ、わたしを遣わされた。捕らわれ人には解放を、囚人には釈放を告げ、主の恵みの年、われらの神の復讐の日を告げ、すべての嘆き悲しむ者を慰めるために。」(イザヤ61:1-2)

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