救いのために遣わされる
奇跡的な癒しの代わりに、神から遣わされたのはお兄さんだったようです。お兄さんは、弟の自殺を恐れ、全く入院する気のなかった学さんを説得しました。そして発症の1か月後、学さんは入院し、1か月間病院で過ごしました。お兄さんからは、LINEでいつも一言メッセージが届いたそうです。「必ず治ります。」ゆっくり休み、次第に生活のリズムが戻って来ました。他の入院患者と話もできるようになりました。退院後は毎日散歩をし、本を読み、時には落語も聞きに行きました。少しずつ将棋も指し始めました。でもプロの世界に復帰できるかどうかは、不安があったそうです。そんな時、兄からいつも送られてくるLINEのメッセージに励まされました。「必ず治ります。」お兄さんは、こうも言いました。「人間は、不思議なことに誰でもうつ病になるけど、不思議なことにそれを治す自然治癒力を誰でも持っている。だから絶対に自殺だけはいけない。」発病から1年後、学さんは公式戦に復帰できました。うつ病と自殺から救われるため、お兄さんが弟のもとに遣わされたようです。
イエス様は、全ての人を救うため、私たちの世界に遣わされました。イエス様が訪れた1世紀のエリコの町にも、救いの必要な人がいました。ザアカイという名の人です。うつや自殺からの救いではありません。罪と罪責感、人々の冷たい視線からの救いです。ザアカイは取税人でしたが、あくどいやり方で金儲けをしていました。税金を集める時、多くとって余ったお金を自分の物にしていたのです。彼は、悪人としてよく知られていました。でも彼は、人知れず救いを求めていたようです。イエス様がエリコに来ると、木に登ってまでその様子を見たいと思いました。イエス様はザアカイの心を見抜き、声を掛けられました。「今日はあなたの家に泊まるから、そこから降りておいで」と言われました。ザアカイは、イエス様の愛と気遣いに感動しました。そして彼は、自分が不正に儲けたお金を人々に返し、社会に還元すると言いました。生き方が180度変わりました。イエス様がエリコに遣わされたことにより、ザアカイは自らを破滅させる生き方から救われたのです。
イエス様は今、私たちをこの世界に遣わされています。イエス・キリストを信じる人は、破滅的な生き方から救われます。私たちは、周りの人にこの救いの喜びを伝えられます。信じる仲間とともに、永遠の救いを喜ぶことができるのです。
「イエスは彼に言われた。『今日、救いがこの家に来ました。この人もアブラハムの子なのですから。人の子は、失われた者を捜して救うために来たのです。』」(ルカ19:9-10)
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