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2020年6月 7日 (日)

フロントラインに救いをもたらす

 先日、航空自衛隊の曲技飛行チーム「ブルーインパルス」が、東京都心上空を飛行しました。コロナ対策の最前線で働く医療従事者たちに、敬意と感謝を表すためとのこと。ブルーインパルスが都心上空を飛んだのは、3回目だそうです。最初は1964年の東京オリンピックの時で、2回目は旧国立競技場の解体前に開かれた記念イベントの時です。今回の飛行では、「感動した。元気をもらった」等の反応が報道されました。写真を撮影し、Facebookにアップする人たちもいました。一方、次のような批判もあったようです。「こんなことにお金をかけるな。お金を出すなら医療関係者に渡せ。誰が決めたのか。政治利用だ。危険だし、騒音がうるさい。戦争の道具で医療関係者を励ますべきでない」等々。感謝と敬意を表す飛行も、評価はかなり分かれるようですね。

 その日は、自衛隊中央病院の上空も飛んだようです。同病院はおもに自衛隊員のため、東京・世田谷区に建設されました。スタッフも全員自衛官です。ベッド数は500床ですが、緊急時には2倍の1,000床に増やせるそうです。この病院はこれまで約260人のコロナ感染患者らを受け入れ、治療しました。中国からのチャーター便の帰国者やダイヤモンド・プリンセス号の乗船者、さらに地域の患者等です。外国人感染者も多かったため、通訳ができる予備自衛官も招集しました。基本を徹底し、院内感染はゼロです。緊急事態のプロとして医療に従事し、感染の最前線で多くの命が救われました。退院した国内外の人々から、多数のお礼の手紙や感謝状が届いたそうです。他にも世界中のフロントライン=最前線で働く医療関係者が、数え切れないほどいます。医療以外の最前線もあります。福祉や行政、生活必需品の販売や配達に関わる人々等です。その人たちが、地域住民の生活を支えています。全てのフロントライン・ワーカーに敬意と感謝の心を持ち、その人々のため祈り続けましょう。

 人の命を救い、生活を守るため、神は多くの人々を最前線に遣わされて来ました。聖書には、そのような人々が次々に登場します。飢餓から人を救うため、神はヨセフをエジプトに遣わされました。飢饉が始まる何年も前で、ヨセフ自身も最初は派遣の目的を知りませんでした。モーセの命を救うため、神はエジプトの王女をナイル川に遣わされました。彼女は奴隷の赤ん坊を憐れみ、自分の息子として育てました。遊女ラハブを救うため、神はユダヤ人スパイを2人エリコに遣わされました。ラハブは後にユダヤ人と結婚し、キリストの系図の中に加えられました。ダビデの命を救うため、神はサウルの息子ヨナタンを遣わされました。ヨナタンはダビデに、王宮からすぐ逃げた方が良いと伝えました。ユダヤ人を虐殺の危機から救うため、神はエステルをペルシアの王宮に遣わされました。彼女の勇気ある「とりなし」により、メシア到来を待つユダヤ人が生き残りました。神はあらゆるフロントラインに人々を送り、多くの人の命を救われたのです。

 イエス・キリストは全人類の救いのため、ゴルゴタの丘に遣わされました。復活後、イエス様は弟子の一人ひとりを神の国の最前線に遣わされています。フロントラインにいる人々を救うためです。この働きは、不要不急ではありません。人命に関わる、極めて重要な働きです。使徒パウロもそれを良く理解し、異邦人宣教の最前線で奉仕しました。キリストの弟子となった私たちも今、日本というフロントラインに遣わされています。天におられるイエス様は、地の果ての最前線にいる人々を救いたいと強く願っておられるのです。

 イエス様は全世界に救いをもたらすため、私たちをフロントライン=最前線に遣わされています。今日は使徒パウロの歩みを通し、主の救いについて考えてみましょう。

 第一にイエス様は、私たちを暗闇から救って下さいます(使徒9:3-4)。イエス様と出会う前、パウロは闇の中を歩んでいました。彼は、自分が正しい道を歩んでいると固く信じていました。模範的なユダヤ人、パリサイ人の一人として、律法を守ることに非常に熱心でした。教会が間違った教えを広めていると考え、パウロは徹底的に教会を迫害しました。イエス様が約束のメシアだとは、全く考えていませんでした。真実が見えない暗闇の中に、彼はいたのです。ところがダマスコに向かう途上で、パウロは突然イエス様に語りかけられました。天からの光を見た直後、彼は何も見えなくなりました。それは、彼の霊的状態の現れでした。自分は見えると思っていたけれど、実はパウロには何も見えていなかったのです。彼は、天地創造の神に熱心に従っているつもりでした。でも実際は、激しく反抗していたのです。もしここで方向転換しなければ、パウロはこのまま失明する危機にありました。

 神は、その危機からパウロを救い出されました(使徒9:19-20)。ダマスコの弟子アナニアを遣わし、パウロのために祈らせました。するとパウロの目から鱗のようなものが落ち、視力が回復したのです。パウロはこの経験を通し、イエス様が約束のメシアだと確信しました。そして、すぐに自分の信仰を人々に伝え始めたのです。周りの人々は、パウロのあまりの変化にたいへん驚きました。パウロは暗闇からキリストの光の中に救い出され、その光を周囲に輝かせるようになったのです。私たちも、イエス様を信じる前は暗闇の中にいました。何が正しくて何が間違っているのか、良く分からずに生きていました。でもイエス・キリストを信じた人は、暗闇から救われています。神が光を照らして下さいます。その光を他の人のためにも輝かせることができるのです。

 第二にイエス様は、私たちを固定観念から救って下さいます(使徒15:1)。パウロは、バルナバとともにアンティオキアから宣教旅行に送り出されました。その旅行で、多くの異邦人が救われました。彼らは暗闇から外に出て、光を見出したのです。ところがユダヤ人信者の中には、異邦人の救いに疑問を持つ人たちがいました。固定観念にとらわれた人たちです。「救われるのは、あくまでユダヤ人だけだ。救われたいなら割礼を受け、ユダヤ人になるべきだ。」彼らは、そう考えました。教会全体としてこの問題をどう考えるか、エルサレムで会議が開かれました。(もちろん当時はオンラインではなく、実際に会って議論しました。)もし割礼派が議論に勝ったら、教会はユダヤ人という一つの箱に閉じ込められたはずです。あらゆる国々の箱から、人々を救い出せなくなる危機でした。

 この会議で使徒ペテロは、自分の固定観念が砕かれた経験を語り、パウロたちの考えを擁護しました(使徒15:10-11)。ペテロが語ったのは、コルネリウスの家で異邦人の救いを目撃した体験です。救いは律法によるのではなく、イエス・キリストの恵みによるのだと証言しました。この証言が議論の流れを大きく変えました。神は、割礼にこだわっていた人々の固定観念を砕いて下さったのです。私たちの周りにも、さまざまな固定観念があります。「キリスト教は外国の宗教だ。日本人はみな神道か仏教を信じるべきだ。キリスト教は先祖を大切にしない。科学の時代に信仰や宗教は必要ない」等です。クリスチャンの中にも固定観念があるかもしれません。「教会はこうあるべきだ。牧師はこうあるべきだ。礼拝はこうあるべきだ」等々。神はコロナ問題をも用い、私たちの固定観念を砕いて下さるかもしれません。イエス様の恵みにより、私たちは固定観念からも救われることを感謝します。

 第三にイエス様は、私たちを恐怖から救って下さいます(使徒18:9-10)。パウロは、至る所で危険な目に遭いました。むち打たれ、投獄されたこともありました。暴動が起き、袋だたきに遭いそうなこともありました。コリントの町でも不穏な動きがありました。でも神は、パウロに「大丈夫だ」と言われました。「わたしが、あなたとともにいるのだから。」そのみことばが、パウロを恐れから解放しました。彼はその町に1年半腰を据え、神のことばを教え続けました。

 その後もパウロは、恐れ知らずでした(Ⅱテモテ4:8)。愛弟子のテモテに2通目の手紙を書いた時、彼は殉教の危機にありました。でもパウロは、何も恐れていませんでした。最期まで自分の働きを十分に果たすことができ、イエス様は喜んで下さっていると確信していたからです。義の栄冠を彼は楽しみにしていました。イエス様は、私たちも恐れから解放して下さいます。コロナ問題の中でも、私たちは心に平安を得られます。義の栄冠を楽しみに、人生のレースを最期まで走り抜くことができるのです。

 イエス様が、フロントラインにいる私たちとともにおられることを感謝しましょう。私たちは神の国の最前線で、イエス・キリストの救いを伝えて行きましょう。

「・・・ですから、見なさい、私たちはこれから異邦人たちの方に向かいます。主が私たちに、こう命じておられるからです。『わたしはあなたを異邦人の光とし、地の果てにまで救いをもたらす者とする。』」(使徒13:46-47)



 

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