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2021年3月14日 (日)

聞き方に注意する

 「傾聴ボランティア」の活動に取り組んで来た人たちがいます。10年前の東日本大震災の時、その重要性が認められ、多くのボランティアが被災地の声を聴きに行きました。私も岩手県に行き、被災者の方々にお話を伺いました。牧師はさまざまな人のお話を聴く機会がありますが、ただ聴くだけで感謝してくれる人はそう多くありません。傾聴ボランティアの体験は、その数少ないケースの一つでした。

 牧師として話を聴く時は、相手の了解を得た上で、たいてい最後にお祈りします。(クリスチャンの多くは、同じようにすると思います。)自分たちの手で解決できない問題を神にゆだね、心に平安を頂くためです。それとは違い、傾聴ボランティアはただ聴くだけでした。それでも、自分の体験を聴いてほしいと願う被災者の方には多少なりとも喜んで頂けたようで、良かったです。

 傾聴ボランティアの活動は、20年以上前から日本にあったそうです。鈴木絹英さんという女性が、1999年に傾聴ボランティアの養成を始めました。きっかけは、年老いた自分の母との会話だったそうです。お母さんがよくする昔話を、絹英さんはじっくりと聴けませんでした。するとお母さんは、悲しそうにこうつぶやきました。「あなたも私くらいの歳になったら、年寄りの気持ちがわかるわよ。」その時、絹英さんは気づいたそうです。「高齢者たちは、自分が頑張って生きて来たことを認めてほしいのではないか。その話を聴くことは、心の介護になるのではないか。」

 その後、彼女はカウンセリングを学び、高齢者施設で実践を重ね、傾聴ボランティアを育て始めました。傾聴で何より大切なのは、「相手の人格や存在を否定せず、心を傾けて聴くこと」だそうです。今はボランティアだけでなく、仕事でそのスキルを活用する人や、家庭で配偶者や子供の話を傾聴する人もいるとのこと。よく聴く人は、良い人間関係を築けそうですね。

 傾聴の大切さは、天地創造の神と私たちとの関係にも当てはまります。神と人との関係がこじれたのは、人類の祖先アダムとエバが、神のことばをよく聴かなかったからとも言えます。彼らは語られたことばを正確に思い出せず、神に逆らうことをしました。神の愛を否定する中傷のことばにも、彼らは耳を貸しました。その結果、人類の多くは創造主なる神のことばを聴かず、神の人格や存在を無視するようになりました。人々は偶像の神々を拝み、互いに争い、殺し合ったのです。

 そんな状況を打開するため、神は新たなプロジェクトを始められました。人類の代表としてユダヤ人を選び、彼らにこう語られたのです。「聞け(聴け)、イスラエルよ。」神と人との関係回復を目指す「傾聴プロジェクト」が、こうして神の御手により進められました。

 この傾聴プロジェクトは、途中で数々のトラブルが発生しました。脱落する人が相次ぎ、プロジェクトは空中分解しそうでした。でも神のことばであるイエス・キリストにより、この傾聴プロジェクトは新たな展開を迎えました。イエス様のことばを傾聴する人は誰でも、天地創造の神との関係を回復できるようになったのです。永遠の祝福を頂けるのです。聴く耳を持たない人は、残念ながら祝福を手にできません。私たちは、聞き方によく注意する必要があります。

「ですから、聞き方に注意しなさい。というのは、持っている人はさらに与えられ、持っていない人は、持っていると思っているものまで取り上げられるからです。」(ルカ8:18)

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