御国の希望に溢れて生きる
コロナ禍は依然として終わりが見えず、先行きが心配な人は多いようです。LINE株式会社は先月、1万8千人を対象にアンケート調査を実施しました。新生活を迎える気持ちを聞くと、「不安」と答えた人が最も多く、29.1%。第2位は「ワクワクする」で22.4%ですが、第3位は「緊張」で18.3%でした。
「不安」や「緊張」と回答した人に対し、どんなことに不安を感じるのか質問しました。すると「仕事/就職/転職活動」が16.9%、「将来(人生)」が16.6%、「金銭的なこと」が16.1%という回答でした。
他の人に言いづらい不安や悩みの解決法を聞くと、「一人で考える」が最も多くて29.7%。第2位「趣味で発散する」の19.3%を、10ポイントも引き離しています。難しい状況ではありますが、一人で考え過ぎないでほしいですね。
ある精神科医は、コロナで不安を感じる人に3つのアドバイスをしています。第一に、不安をゼロにしようとせず、上手く付き合うこと。コロナのことを考えない努力は逆効果で、余計考えてしまう結果になるそうです。「不安があって当然だ」と認める方が、落ち着いて生活できるとの話です。
第二のアドバイスは、不安につながる行動を減らすこと。多くの人はTVのワイドショーやネット情報を見て、不安が増すようです。一方、友人と他愛もない話をする時は不安になりません。そこで自分の日々の行動と不安の程度を日記のように記録し、不安になりやすい行動を減らすと良いそうです。
この方の第三のアドバイスは、マインドフルネスです。今、目の前にあることに集中する生き方で、東洋の瞑想がルーツだそうです。未来を考えると不安になるので、今生きている感覚に意識を集中します。すると、不安という感覚を客観的に見直すことができるという話です。
聖書には、別のアドバイスが記されています。全知全能の神に希望を見出すことです。
エジプト人奴隷のハガルは、息子とともにアブラハムの家から追い出されました。途方に暮れ、荒野で一人泣いていました。すると神は彼女に語りかけ、将来に希望があると言って励まされました。
エジプトに行ったユダヤ人は奴隷としてこき使われ、死に絶えそうでした。すると神は、モーセを通して彼らに希望を伝え、約束の地に導かれました。
夫と2人の息子を亡くしたナオミは、先行きに絶望していました。すると神は嫁のルツを用い、ナオミの財産を回復させ、老後の世話をする男の子まで与えられました。
ダビデは2度も王宮から命からがら逃亡し、お先真っ暗な状態になりました。若い時はサウル王に、年老いた時は息子アブサロムに命を狙われました。すると神は彼を危機から救い、処刑の心配から解放されました。
神は私たちにも同じように希望を与え、不安から解放して下さるのです。
イエス・キリストは、全ての人に希望をもたらされました。父なる神と同様、イエス様は私たちのあらゆる必要をご存知で、それらを全て満たして下さいます。ですから私たちは、どんな心配や不安からも解放されて生きることができます。
心配事がある時は、いつでも神に祈ることができます。神は祈りを聴き、私たちの心を平安で満たして下さいます。
私たちには、祈りの仲間も備えられています。互いに悩み事を打ち明け、祈りをもって支え合う仲間です。他愛もない話をして、心配を笑い飛ばすこともできます。
目の前のことではなく、神の国に思いを集中する時、私たちの心配や不安は解消されます。永遠の御国は、限りない希望で満ちているからです。
「・・・これらのものがあなたがたに必要であることは、あなたがたの父が知っておられます。むしろ、あなたがたは御国を求めなさい。そうすれば、これらのものはそれに加えて与えられます。」(ルカ12:30-31)
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