書籍・雑誌

2010年8月26日 (木)

ワーシップ ~礼拝の真髄~

ジャック・ヘイフォード牧師が書いた本で最初に読んだのは、所沢に初めて移り住んだ87年頃、人からいただいた「オン・ザ・ウェイ教会」だと思います。ジャック牧師のことは、その頃、あまりよく知りませんでしたが、書き出しのエピソードにまず惹きつけられました。

ジャック牧師は1969年春、ライフ・バイブル・カレッジで教鞭をとっていましたが、教団の要請により、ロサンゼルス郊外の18人ほどのさびれかけた教会に赴任することになりました。ほんの1年ほど、ただ腰掛け程度の気持ちだったそうです。しかし、神様にはまったく別のご計画があったようで、教会はその後、伝説的ともいえる成長を遂げ、1万人以上の人々が集まるようになったのです。

その本で特に印象に残ったことの一つは、教会の働きの優先順位についてでした。多くの場合、私たちは伝道を最優先課題に置きがちですが、一番優先すべきことは礼拝であるとジャック牧師は語っていたのです。礼拝が交わり(共に分け合うこと)を生みだし、交わりが伝道につながっていくというのが、教会本来の姿であるというわけです。

今年7月に翻訳・出版された「ワーシップ ~礼拝の真髄~」(ゴスペル・ライト出版)の序文には、「ワーシップは、私たちにとって第一のミニストリーです」と記されています。ワーシップとはもちろん礼拝のこと、そしてミニストリーとはクリスチャンたちがする神様の働きのことです。この一文は、20年以上前に読んだ「オン・ザ・ウェイ教会」のこと、そしてその頃私が心に受けた衝撃を思い出させてくれました。

「ワーシップ(礼拝)とは、何を最も価値あるものと考えるかということであり、それは私たちの価値観を決定する。私たちは自分がワーシップ(礼拝)する対象に少しずつ似ていくため、私たちの人生から何が溢れ流れるかは、何をワーシップ(礼拝)するかによって決まる。」ずばり、そう指摘されると、あまりに真実すぎて、ちょっとドッキリしますね。

愛に満ちた唯一の神様だけを、心から礼拝していきたいと思います。

「 しかし、真の礼拝者たちが霊とまことによって父を礼拝する時が来ます。今がその時です。父はこのような人々を礼拝者として求めておられるからです。」(ヨハネ4:23)

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2010年2月14日 (日)

リーダーの人間力(=インティグリティ)

最近、仕事に追いまくられてばかりだと、冬眠しているかのように家にずっとこもっています。一日中ベッドルーム兼仕事場でパソコンに向かっていると、運動不足で体力は衰え、目は疲れ、肩はこり、不健康そのものです(苦笑)。一昨日は仕事が一段落したので、気分転換に妻と長女との3人で武蔵村山のミュー(イオンモール)に行ってきました。

長女が本屋さんに行きたいというので、そこに案内し、店内をブラブラしていると、以前このブログで紹介した「インティグリティ(Integrity)」の日本語版が売っているではありませんか。やはり「インティグリティ」という言葉は訳しづらいらしく、「リーダーの人間力――人徳を備えるための6つの資質」というタイトルになっていました。(以前の記事は、こちら→ http://lifestream.cocolog-nifty.com/blog/2008/05/post_26ec.html

著者のヘンリー・クラウド氏は、20年以上リーダーシップやパフォーマンス分野のコンサルタントとして活動してきたそうですが、その中で人間性が問題となって良い成果が上げられないケースは、次の3つに集約できるとのことです。

1)本来の可能性よりはるかに低いところでパフォーマンスの天井にぶつかり、そこを突き抜けられない。

2)障害や逆境にぶつかり、軌道から外れる。

3)大成功を収めたのち、自滅してすべてを失う。

このような落とし穴に陥らないために身につけるべき6つの資質とは、以前のブログ記事でもふれたように、1)信頼を確立すること、2)現実と向き合うこと、3)成果を上げること、4)逆境を受け止め、問題を解決すること、5)成長・発展すること、そして6)自己を超え、人生の意味を見つけること、だと記されています。

あちこちで「品格」が話題になっています。人ごとではありません。私たちも一人ひとり、十分な品格を備えることができるように、人間力を磨くことができるように、インティグリティの6つの資質を身につけることができるように求めていきたいですね。落とし穴には、はまりたくないものです。

聖霊なる神様が、私たちの品格を少しずつイエス様の栄光の品格へと近づけていて下さることを感謝します。

「私たちはみな、顔のおおいを取りのけられて、鏡のように主の栄光を反映させながら、栄光から栄光へと、主と同じかたちに姿を変えられて行きます。これはまさに、御霊なる主の働きによるのです。」(2コリント3:18、新改訳第3版)

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2010年2月 9日 (火)

指輪を捨てろ・新訳

先日、ハワイのラルフ・モア牧師が来日しました。ある牧師が主催するセミナーで講師を務めるためです。私もしばらく前から誘われていたので、出席することにしていました。

場所は、群馬県の万座温泉。まったく初めて行く場所で、どうやって行ったらよいのか分かりませんでした。そこでいろいろ調べてみると、なんとスキー場があるではありませんか。夜行バスで現地入りすれば、セミナー開始前にスノボができる計算になります。

ということでスノボの準備を整え、所沢駅東口からシャトルバスに乗り、池袋から夜行で現地に向かいました。昨年は長男の受験付き添いと引っ越し準備で、一度も滑ることができませんでした。運動不足で体力が落ち気味なので、少々不安を抱えつつ、万座温泉に到着しました。

ゲレンデはガリガリの部分もあり、完璧なパウダースノーとはいきませんでしたが、たっぷり3時間近く、楽しく滑ることができました。へとへとになって昼寝をし、温泉につかってからセミナーに参加しました。

今回のセミナーは、新たな訳で出版されたラルフ牧師の著書、「指輪を捨てろ」の内容が中心。人間の力によってコントロールすることをやめ、神様にゆだねることの大切さが具体例をもって語られました。ミニチャーチ(小グループ)と教会増殖についても、すこしふれていました。

神様が捨てなさいと言われる時、私たちは大切にしている「指輪」を捨てていくことが必要ですね。握りしめてしまうと、祝福の流れが止まってしまいます。

「私はキリストのためにすべてのものを捨てて、それらをちりあくたと思っています。それは、私には、キリストを得、また、キリストの中にある者と認められ、律法による自分の義ではなくて、キリストを信じる信仰による義、すなわち、信仰に基づいて、神から与えられる義を持つことができる、という望みがあるからです。」(ピリピ3:8-9、新改訳第3版)

(現在のところ、「指輪を捨てろ」をネットショップで売ってそうなのは、ここだけかな?→ http://www.clc-shop.com/e_shoppy/www/list.cgi?id=G021200219

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2009年9月23日 (水)

Leading On Empty

しばらくブログの方は夏休みでしたが、その間にやっと5月にアメリカで買ってきた本を読み終わりました。「Leading On Empty」という本で、著者はウェイン・コデイロ牧師です。

ウェイン牧師に初めて会ったのは、20年ほど前だったでしょうか。ある教会との合同キャンプに講師として来られたような記憶があります。米国留学中にも、滞在中の教会に礼拝のメッセンジャーとして来られました。実に分かりやすい、インパクトのあるメッセージをされた印象が残っています。

その後、1996年に軽井沢で、日本フォースクエア教団の45周年大会が開かれました。ウェイン牧師がメイン・スピーカーだったので、とても楽しみに家族で北海道から長野に向かいました。

その時、長女が小学校2年生、長男は2歳、次女はまだ6ヶ月でした。私は会場の後ろの方で、家内と一緒に子どものお世話をしようと思っていました。ところが軽井沢に行くと、突然、通訳をしてほしいとお願いされたのです。いきなり回ってきた大役でしたが、家族ぐるみでウェイン牧師と直接お話しする時間も与えられ、思い出深い大会となりました。

今年5月にアナハイムで開かれた米国大会に行った際も、ウェイン牧師と会うことができました。そこで販売されていた新刊書を発見し、購入しました。大会の分科会でラルフ牧師も読みたいと言い、分科会出席者に紹介していた本、それがウェイン牧師の新刊「Leading On Empty」です。

これは、燃え尽き症候群をテーマにした本です。ウェイン牧師自身が燃え尽きた経験から学んだことを記したものです。同牧師はニューホープ・クリスチャン・フェローシップを開拓し、本を書き、賛美を作り、世界中で講演をする実に多忙な人でしたが、ある時、ジョギング中に突然泣き出し、心の中で何かが壊れたように感じたそうです。

休まずに走り続けること、燃料タンクが空のような状態でもリーダーとして働き続けることをしてきたウェイン牧師は、燃え尽き、落ち込みと戦い、ついには心臓手術をも乗り越えて重要なレッスンを学んだとのこと。それは、安息(休み)の重要性です。

1週間に1日の休み、1ヶ月に1日の特別な休日、ファミリーキャンプ(家族で祝う「仮庵の祭り」)、7年に1回の数ヶ月間の休みなどを通して、燃料を満タンにする必要性が強調されています。

先日、浦安で開催されたニューホープのセミナーでも、ウェイン牧師と再会しました。燃料補給が十分になされ、お元気な様子でした。集まった多くの人々も、同牧師のメッセージを通して励まされていました。

私たちは、下手をすると「働き中毒」に陥ります。最近、牧師夫妻やクリスチャンの「燃え尽き」をテーマにした話をよく耳にします。ちゃんと休みをとり、燃料を補給して、タンクが空のまま走らないように気をつけていきたいですね。

「安息日を覚えて、これを聖なる日とせよ。」(出エジプト20:8、新改訳第3版)

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2009年7月21日 (火)

指輪を捨てろ

長いことずっと人に借りたままになっていた本を、やっと読み終わりました。ラルフ・モア牧師の「指輪を捨てろ」(Let Go Of The Ring)です。かつては日本語訳もあったのですが、今回読み終えたのは英語版の原著です。

以前、知人が貸してくれたのですが、そのうち読もうと思っているうち、年月が経ってしまいました。先日、久しぶりに会ったある人がこの本を薦めていたため、「ホープチャペル」の牧師をすることになったこともあり、必読書かと思い読んでみました(笑)。

内容は、ラルフ牧師がいかに牧師になり、カリフォルニアで教会開拓を始め、その後ハワイに移ったかを記した証し=ライフ・ストーリーです。私が読んだのは第三版、1993年発行のものでした。

タイトルは、トールキンの「指輪物語」(The Lord Of The Rings)にちなんでいます。映画化された「指輪物語」は、日本語タイトルが「ロード・オブ・ザ・リング」でしたね。わが家では1、2作目をDVDで鑑賞し、3作目は家族全員で映画館に見に行きました。そう言えばちょうどホープトコの前牧師がサハリンから所沢に帰る途中、函館に立ち寄ってお寿司を一緒に食べた日でした。(「函太郎」という美味しいお寿司屋さんです!)

「指輪物語」は、ご存知の通り、世界を支配する指輪を主人公が捨てに行く話。それを一人の人が所有することは本人にとっても、世界の人々にとっても、よくない結果をもたらすからです。マタイ4章に記されるイエス・キリストに対する悪魔(サタン)の誘惑を思い出しますね。サタンにひざまずくなら、世界を支配できるという誘惑は、3つのうちの最後の誘惑でした。

ラルフ牧師は、これまで何度も「指輪を捨てる」必要に迫られたとのこと。建築家として成功したい思いを捨て、カリフォルニアで成長する教会にとどまりたいという思いを捨て、神様の導きに従ってハワイに移住しました。「指輪を捨てる」決断がその時は本人にとってたいへん難しいものであっても、神様がその決断を祝福して下さり、結果として多くの人々にその祝福が流れ出していくことをラルフ牧師の半生に見ることができます。

神様が捨てなさいと言われる時、私たちもいつでも自分に一時的に預けられている「指輪」を捨てていきたいですね。それを握りしめてしまっては、祝福の流れをとどめてしまうことになってしまいます。

「今度は悪魔は、イエスを非常に高い山に連れて行き、この世のすべての国々とその栄華を見せて、言った。『もしひれ伏して私を拝むなら、これを全部あなたに差し上げましょう。』イエスは言われた。『引き下がれ、サタン。“あなたの神である主を拝み、主にだけ仕えよ”と(聖書に)書いてある。』」(マタイ4:8-10、新改訳第3版)

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2008年9月24日 (水)

Book Off(ブックオフ)

今日は、近くのブックオフで初めて本を売ってきました。これも引越し準備の一つです。

たまる一方だった蔵書の山を少しは片付けようと、先日、とりあえず箱2つ分の本を取り分け、処分することにしました。そのまま全部捨てるよりは、少しでも買ってもらえる方が良いかと思い、今朝、お店に持って行きました。

50冊くらいあったと思いますが、締めて2,390円。0円評価の本も引き取ってもらえるとのことで、こちらとしては大助かりです。

処分した本の著者の中には、シェークスピアもトルストイも、山本七平も阿川弘之も、松本道弘も大前研一もいたと思います。もうこの本は読まないだろうと判断がつけば、始末もしやすいですね。

本の整理は、まだ始まったばかりです。これから何箱運ぶことになるのか、見当もつきません。でも、快く引き取ってくれるところがあって、ホッとしました(笑)。

いらないものは、どんどん始末し、捨て去っていかなければなりませんね。荷物がどんどん重くなるばかりでは、人生のレースをいつか走れなくなってしまいそうです。(笑)

「・・・私たちも、いっさいの重荷とまつわりつく罪とを捨てて、私たちの前に置かれている競走を忍耐をもって走り続けようではありませんか。」(ヘブル12:1、新改訳第3版)

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2008年5月23日 (金)

人生を導く5つの目的

今週は、本の紹介シリーズのようになっているので、ついでにもう一冊ご紹介します。

私はこれまで、さまざまな分野の本を読んできましたが、クリスチャンか聖書に関心のある人に対して、聖書以外に良書を一冊薦めるとしたら、リック・ウォレン牧師の「人生を導く5つの目的」を選ぶ可能性が高いように思います。

この本は、日本語では「自分らしく生きるための40章」というサブタイトルがついていますが、英語の原書では、「What on Earth Am I Here For?」となっています。「自分は一体、何のためにここにいるのか?」という意味ですね。実は私は、邦訳版が出る前、英語版を先に読んだのですが、このサブタイトルが好きでした。

この本は、400ページを超える大著ですが、40日間で少しずつ読み進めることを通し、自分は何のために生きているのかを考えていくというスタイルをとっています。

人生には5つの目的があると、著者は記します。第一は、創造主なる神の親友となり、神を礼拝すること。第二は、神の家族となること。第三は、キリストのようになること。第四は、神に仕えること。そして第五は、神から与えられた使命を果たすこと、です。

世に流される生き方をしていれば、人生の目的を見失ってしまいます。私たちを創造して下さった神様は、どのような目的をもって私たちを造られたのかを悟り、しっかりとした目的意識のある人生を歩んでいきたいですね。

「この世と調子を合わせてはいけません。いや、むしろ、神のみこころは何か、すなわち、何が良いことで、神に受け入れられ、完全であるのかをわきまえ知るために、心の一新によって自分を変えなさい。」(ローマ12:2、新改訳第3版)

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2008年5月22日 (木)

聖書・知れば知るほど

今日は、またバタバタしているうちに時間がなくなってしまったので、昨年いただいた本をご紹介します。

「聖書 知れば知るほど」という、実業之日本社から出ている本です。旧・新約両聖書に記される歴史上のエピソードや例え話などを、分かりやすく解説しています。日本人は、一般的に聖書の内容をよく知らない人が多いので、このような解説書は、読みやすいのではないでしょうか。

全部で6章から構成され、第一章は「天地創造とイスラエルの民」、第二章は「モーセと十戒」、第三章は「イスラエルの歴史と英雄たち」、第四章は「イエス・キリストの誕生と伝道」、第五章は「イエスの十字架と復活、キリスト教の広がり」、第六章は「イエスのたとえ話」となっています。

聖書を知るには、もちろん直接、聖書を読むのが一番良いのですが、何も予備知識がないと、分かりにくいこともたくさんあります。このような解説書も、あると便利ですね。

この本の最後は、「種を蒔く人」の例え話で締められています。神様のみことばを聞いて悟り、多くの実を結ぶ者となっていきたいものです。

「ところが、良い地に蒔かれるとは、みことばを聞いてそれを悟る人のことで、その人はほんとうに実を結び、あるものは百倍、あるものは六十倍、あるものは三十倍の実を結びます。」(マタイ13:23、新改訳第3版)

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2008年5月21日 (水)

リーダーシップと誠実さ

先日、首都圏に出張する際、函館空港の書籍コーナーをうろうろしていたら、ジョン・C・マクスウェルの「あなたがリーダーに生まれ変わるとき」(ダイヤモンド社)という本を見つけました。英語の原書「Developing The Leader Within You」は、友人が持っていたので知っていましたが、翻訳が出ていたとは知りませんでした。

ジョン・C・マクスウェルは、メソジスト教会の牧師家庭に生まれ、フラー神学大学院で牧会学博士号(Doctor of Ministry)を取得し、25年以上牧師をしていたようです。その後、リーダーシップ論の専門家として講演や研修活動に専念するようになり、その著書は1,300万冊以上を売り上げ、全世界で200万人以上のリーダーを訓練してきたとのこと。

セミナー受講者たちは、フォーチュン500企業、米国陸軍士官学校、NBA、NFLなどのスポーツ機構、各国の政府関係者にまで及んでいるそうです。まさに、現代リーダーシップ論の権威と言えますね。

私は以前に、「統率者の哲学(The 21 Irrefutable Laws of Leadership)」と「リーダーシップ・人間力の鉄則(The 21 Indispensable Qualities of Leadership)」を購入し、読んだことがありました。聖書の話を前面には出していませんが、聖書的なリーダーシップの原則がまとめられており、たいへん勉強になりました。

今回購入した「あなたがリーダーに生まれ変わるとき」は、リーダーシップの原理原則を紹介し、読んだ人がリーダーとなるための潜在能力を解き放つようになることを執筆の目的としています。

「リーダーシップとは影響力である」という定義から始まり、優先順位、誠実さ、徹底した変革、問題解決、心構え、人材育成、ビジョン、自己規律、スタッフの育成という全10項目について記してあります。

特に「誠実さ」は、やはり英語では「INTEGRITY」ですが、リーダーシップの最も重要な構成要素とされ、その理由として次の7つが列挙されています。(1)誠実さが信頼を育てる、(2)誠実さには大きな影響力がある、(3)誠実さは志の高い規範を生み出す力になる、(4)誠実さはイメージでなく確かな評判を生み出す、(5)誠実さは自分自身の生き方を変える、(6)誠実さは信頼できる人物になるための力となる、そして(7)誠実さは必死に求めなければ身に付かない、の7つです。

モーセがイスラエルの民の中からリーダーを選んだ時も、「誠実な人」が基準の一つでした。周りの人に何らかの影響力を及ぼしている人、リーダーとしての働きを少しでも担っている人は、この誠実さを身に付けていきたいですね。

「あなたはまた、民全体の中から、神を恐れる、力のある人々、不正の利を憎む誠実な人々を見つけ出し、千人の長、百人の長、五十人の長、十人の長として、民の上に立てなければなりません。」(出エジプト18:21、新改訳第3版)

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2008年5月20日 (火)

インティグリティ(≒誠実さ)

さて、昨日は「integrity(インティグリティ)」という本についてふれましたが、この「integrity」という単語は、実に日本語に翻訳しにくい言葉です。「誠実さ、高潔さ、正直、一貫性」などと言い換えることができるでしょうか。ここでは一応、「誠実さ」と訳しておきます。

著者のヘンリー・クラウド博士は、この「integrity(誠実さ)」を「現実の要求を満たす勇気」と定義し、その勇気は、以下の6つの能力が一つとして欠けることなく、統合されることによって生まれると分析しています。

第一に、信頼を築く能力。他の人と関わり、気遣い、共感し、助け、時には自らの弱さをもさらけ出すことのできる力です。

第二に、真実を追究する能力。希望的観測でなく、正確な事実の把握をいつも心掛け、他の人にもそれを率直に伝えることのできる力です。

第三に、使命を果たす能力。何をなすべきかを理解し、準備を整え、目標を明確にし、その達成のために精一杯努力することのできる力です。

第四に、問題を解決する能力。問題から目をそらさず、失敗を糧としてそこから学び、人のせいにせず、生産的に対決することのできる力です。

第五に、成長を求める能力。現状に甘んじることなく、あくなき向上心をもち、自己鍛錬を怠らず、果敢に新たな挑戦をし、またそのために休息することもできる力です。

そして第六に、自己を超越する能力。自己中心的なものの見方ではなく、自分を超えたもっと大きなものを知り、自らの人生の意味を理解し、その大きなもののために奉仕することのできる力です。

もちろん、最初から完璧にこのような「integrity(誠実さ)」を身に付けている人など、この世に存在しません。イエス・キリストを信じる人は、心のうちに住まわれる聖霊により変えられ、神様の完全な誠実さに少しずつ近づいていくことができるのです。

誠実で一貫性のある人生を歩んでいきたいですね。

「直ぐな人の誠実は、その人を導き、裏切り者のよこしまは、その人を破滅させる。」(箴言11:3、新改訳第3版)

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